- 実際の口臭(生理的口臭)ではないし、気にもとめない人
- 口臭がないのに、あると思い込んでいる人(自臭症)
- 社会的容認限度を超える口臭があり本人もそれを自覚している人(知っている人)
- 強い口臭をもっているが、その自覚がない人(気付いていない人)
実際に口臭治療をしたいと思う人は、2と3の人であると思われます。1の人は治療の必要はありません。
もしご家族の方などで4に該当する方がいらっしゃる場合、ぜひ一緒にご来院ください。 口臭のあることを自覚していただき、治療の必要性を話します。当院には口臭測定器があり、客観的な数値で口臭の有無やその原因を的確に判定することが可能です。
「口臭」とは呼吸や会話の時、口から出る息で「第三者にとって不快に感じられるもの」
口の中にはデコボコした歯があり、何百億という無数の細菌が存在しており、その代謝も活発です。 そして食べ物が口の中を通過し、その一部は口の中に残り、細菌の栄養源となります。 この環境の中で細菌はタンパク分解酵素を出し、たんぱく質から硫黄化合物(臭いの原因)が生産されます。しかし、健康な状態ではその量は少なく、口臭と感じられることはほとんどありません。
朝起きた時に口の中がネバネバして気持ち悪いのは夜間に唾液の分泌が低下し、口の中の細菌が増えて口の中が汚れてしまった為です。また、空腹時や疲れた時にも口臭があることがあります。緊張して口が渇いた時に感じる口臭・生理の時・加齢による老人性口臭などなど。
すなわち、誰にでも生理的口臭はあります。そしてそれは「起床時にもっとも強く、口腔内清掃や食事によって弱くなり、空腹時・疲労時・緊張時に高くなる」と理解しておくことが大切です。
お口の中をいつもきれいにしていないことが第一の口臭の原因です。細菌が原因の場合は、口の中の細菌(バクテリア)数を減らすことが口臭治療になります。毎日の歯磨き、マウスウォッシュをしないと歯周病原因菌を口の中で増やすことになります。歯周病にかかるとその菌の数が増え続け、前にお話したタンパク質分解酵素によって食べかすを分解して、口臭の原因となる硫化ガス(VSC)が発生することになります。
口臭の原因となる食べ物もあります。ご存知の通り、にんにく、生たまねぎ、ニラ、卵などがあります。これらの食べ物は硫黄を含んだ食べ物で、口の中から体内へと吸収され、この臭いの原因物質は肺まで達し、会話、呼吸で外へ出ます。これが口臭の元になる硫黄です。
渇いた口の中は、バクテリアの存在しやすい環境です。よって、硫化化合物の生産がより進み、より口臭を生み出しやすい状態になります。唾液はバクテリアに対し、抗菌作用がありますので、唾液の量は重要です。いびきをかく人、口で呼吸をする人は、口の中は常に乾燥し、唾液が少ない状態です。ダイエット・空腹・長時間の会話などでも唾液は減少し、バクテリアの増殖につながりますとなります。喫煙も口の中を乾いた状態にします。
口臭が気になる方で、よく市販のマウスウォッシュを使用される方がいらっしゃいますが、マウスウォッシュの多くはアルコールを含んでおり、アルコール成分はかえって乾燥状態へと導きます。また、ストレス・緊張も唾液の量が減少する原因となります。